子供のころの匂い

中学生までは
よく外で遊んだ

だから
外の匂いというものを
覚えている

木の匂い
土の匂い
風の匂い
雨の匂い
アスファルトの匂い

ふと今日その匂いが
蘇った気がして
思ったことがある

もし自分が死んでも
世界は変わりなく
動いているんだろうな
ということだ

外の匂いというのは
なんかやっぱり自然の
匂いなんだと思う

自然に対しての
生物としての自分は
その中のちっぽけな存在だ

それもいいなあ
なんて思えたのだ

そんなことを思うなんて
年取ったからでもなく
病んでいるからでもなく
久しぶりに健やかな状態に
あるからだと思う
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5月池袋



by sadsonghappystory | 2015-06-07 01:10 | いろいろ

★板垣恭一/いたがききょういち 東京都出身。演出家。日大芸術学部演劇学科、第三舞台を経て、フリーの演出家に。以降、数々のプロデュース公演を演出。映像ディレクターとしても活動。


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