自分の場所じゃないと思ってしまった件

むかし
お芝居の世界から距離を置き
映像ディレクターだけを
やっていたころの話です

かれこれ20年くらい前
ひええええ

ある有名なアーチストのPVを
ある有名なカメラマンが撮影する
現場のお手伝いをしたことがありました

ある有名な(こればっか笑)建物の中での撮影で
カメラマンはテキパキと自分でものを動かして
カメラのポジションを決めて行きます

大きなベンチがあって
それを動かすべきだなと気がついた時
カメラマンと目が合いました

その瞬間
僕は引いてしまったのです
このベンチを動かすの面倒だなって

その感情は一瞬で伝わりました
以降この撮影が終わるまで
カメラマンは二度と僕の目を見て
話をしてくれませんでした

あの時芝居をやめていた僕は
映像ディレクター一本でやっていく
準備も覚悟もまったくありませんでした

いやそういう問題じゃないかもしれません
あの瞬間僕は映像ディレクター一本でやって行くことは
ないのだなと突然悟ってしまったのです
だから気持ちが引いてしまった

ここは自分の場所じゃない
この道の先に自分の未来を思い描けない


理屈じゃなく分かってしまうこと
というものがあります
あらがえない感覚です

でもそのときは
その感覚に従うより
仕方がありません

逆の感覚もあります
これはやるべきだという感覚です
これも従うようにしています
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神社仏閣シリーズ
北野天満宮 絵馬所の天井



by sadsonghappystory | 2015-02-27 00:10 | いろいろ

★板垣恭一/いたがききょういち 東京都出身。演出家。日大芸術学部演劇学科、第三舞台を経て、フリーの演出家に。以降、数々のプロデュース公演を演出。映像ディレクターとしても活動。


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