社会的弱者なんですから!

むかしむかし知り合いに聞いた
怖くて笑える話です

某有名大学の演劇サークルにいた彼は
ある日先輩と学内にあるアトリエ(稽古場)に
泊まっていたそうな

そこは敷地のはずれにある
平屋でトタン屋根の建物で
時間は深夜だったそうな

寝ていた彼は
突然大きな物音で目をさました
その物音とは屋根の上を走り回る
複数の足音だったそうな

夜中そんな場所を
人が走り回るはずもなく
おまけに外から鉄の扉が
バンバン叩かれて
彼はパニックになったそうな

そのとき彼が思わず叫んだ言葉が
「やめてください!僕らは社会的弱者なんですから!」

この話
つっこみどころがいろいろあって印象深いです

いくら演劇をやっているとはいえ
有名大学生である自分を「社会的弱者」とは
いかがなものか?

そして幽霊の心に
「社会的弱者」という言葉は届くのだろうか?

そもそも幽霊に話しかけるという行為は
有効なのか?

ちなみにこの話オチはありません
一睡もできないまま朝を迎えた彼が恐る恐る外に出ると
いつもと変わらぬ風景があるばかりだったそうです

この話たまに思い出しては
ちょっと笑ってちょっと背筋が寒くなります

でも幽霊的なものに「社会的弱者なんですから!」と
叫んでいる彼を思い出すとやはりどうにも可笑しくて♪
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11月新橋駅前
by sadsonghappystory | 2013-11-20 02:11 | いろいろ

★板垣恭一/いたがききょういち 東京都出身。演出家。日大芸術学部演劇学科、第三舞台を経て、フリーの演出家に。以降、数々のプロデュース公演を演出。映像ディレクターとしても活動。


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